ジンベエ号の作り方

以前乗っていた車はホンダのインテグラでした。学生のとき、沖縄の美ら海水族館でジンベエザメを見てインテグラっぽいと思ったことがきっかけだったかな。社会人になる直前に車体価格18万円で安かったインテグラを購入しました。しばらく普通に乗っていたのですが、天井の塗装が剥がれてきたので、じゃ自分で塗ろうかと思ったんです、ジンベエザメ柄で。

最初はこういう車でした。色はシルバーです。

塗装前の写真

AdobeのIllustratorで何枚か簡単にデザインしました。口に歯を付けたバージョンとかも作りましたが、ジンベエザメは歯とかあまり見えないため、歯を付けるのは止めました。色も実際のジンベエザメの色になるべく近くすべきですね。キャラクターとかになると水色みたいな結構カワイイ色になっていますが、ここは忠実さを重視しましょう。

デザインした画像のひとつ

以下のような物品を用意しました。正確には把握できていませんが合計で7万円くらいだった気がします(全然違うかも)。缶スプレーは結構な数を使用しました。素人なので塗り方とか間違っていたらゴメンなさい。本当はコンパウンドによる仕上げが必要なのですが、未完成のままでした。

・ Holts カーペイント T-160 ダークブルーマイカ カラーNo. 8P4
・ Holts カーペイント  H-34 チャンピオンシップホワイト カラーNo. NHO
・ Holts カーペイント  A-4 クリア
・ Holts バンパープライマー P-5
・ (Holts プラサフスプレー P-3) ←あったほうがいいのかも(使用せず)
・ Holts マスキングテープ MH904他
・ Holts 耐水サンドペーパー用ブロック 937 
・ 耐水サンドペーパー #800~1200
・ エアテックス マスキングシート(ロールタイプ)
・ シマゲツ 直結式小型防毒マスク GM31
・ エヌティ 円切りカッター
・ オルファ アートナイフ Ltd-09
・ 水中メガネ
・ 新聞紙
・ ビニール袋
・ ピンセット

水玉はエアテックスのマスキングシートをカッター(NTカッター等)で切り出して作ることにしました。水玉の大きさは何種類かあります。

下準備
水玉作成用のマスキングシート

まずは上手くできるか分からないので、塗装の剥がれた天井で試してみます。塗料がしっかり下地に密着するように、水を付けながら耐水ペーパー(水に付けてもOKな紙ヤスリ)で表面を研磨します(足付けといいます)。#1000くらいの耐水ペーパーを使ったかな。耐水ペーパーは 耐水サンドペーパー用ブロック に付けて使いました。


研磨後の様子

新聞紙やマスキングテープを使って他の箇所にペイントが付かないようにマスキングします。汚れを取り除いたら塗装開始です。

白く塗ったところ

マスキング作業とか準備が大変なので、本当はここで次の塗装も行ってしまいたいところですが、乾燥させないといけないので、ここで一旦終了します。日を改め濃紺のペイントをします。再度、耐水ペーパーで研磨して、汚れも落としておきます。 マスキングができたら濃紺で塗装開始です。ジンベイザメがモチーフですが、宇宙も表現しようと思って天井にはオリオン座を仕込んでいます。

水玉用のマスキングシートを貼って濃紺で塗装を始めたところ
天井がほぼ完成

また日を改め、他の部分も同じように塗装していきます。

次に丸一日掛けてほぼ白く全塗装します。バンパーとかは樹脂でペイントが密着しにくいのでバンパープライマーを一番下に塗っています。

真っ白
こんな感じ

いよいよ最終塗装に入ります。僕は美術部の顧問をしていたのですが、ちょうど壁画の製作をある機関に依頼されている時期で、車の塗装で敷地を使用できないかお願いしたら施設が休み中の駐車場を1日借りることができました。だんだん塗装に掛かる時間が分かってきて、1日で終わるかどうか微妙なので、早朝から塗装を始めます。この日は夕方まで、ほぼノンストップで作業しました。

真っ暗な時間から準備します
スタート!
マスキングもこれで4回目
マスキングに意外と時間が掛かる(もうだいぶ明るい)
試し塗り  うーん、ちょっと感じ悪い
うん…
塗っていきましょう!
消えるかな…
戦闘機みたいな色になってきた
だんだん海の底へ
ふー

ダークブルーマイカで塗装した後はクリアを重ね塗りします。

マスキングを剥がす(ここが一番楽しい)
できた!
水中の泡もイメージしています

その後、何年間か乗っていましたが、キャブレターの調子が悪くオートマなのにエンストするようになってきたのと、遠い県への転勤が決まり、手放すことになりました(中古のキャブレターすら手に入らなくなりまして)。廃車だと思いますが、3万円で買い取って貰えました。波の音のCDを聞きながら坂を降りると不思議な感覚になる車でした(ざざーん)。

今は妻の車(普通の軽自動車)に乗っています。目立たない車なのでとても落ち着きます。でも、そろそろ次の車が欲しい今日この頃。エスティマを買って、錦鯉みたいにしたいと相談したら「やめて」と言われました。